10月20日(金)に萱野小学校で実施される年1回のPCT活動において、「カマキリ博士がやってくる!」が開催されました。

講演内容:①カマキリの触り方を実演 ②カマキリを触ってみる ③カマキリや昆虫の必死な生き残り戦略についてのお話とクイズ ④先生や保護者の方へのメッセージ ⑤動く羽工作を作る

①②カマキリの触り方
現代の子供たちは、カマキリや昆虫に触る経験が少なく、最初に「今日は皆カマキリを触ってみよう!」と言うと「キャー!」「怖いー!」「痛いー!」「噛まれるー!」と言います。でも、先生がカマキリと遊んでいると子供たちは一斉に「えっ?なんか可愛い~!」「先生になついてる~!」に変わります。そうすると、子供たちの大半はカマキリを恐れず上手に触れるようになります。こうした経験が昆虫に触ってみるきっかけになれば嬉しいです。

③昆虫の生き残り戦略
カマキリは、1つの卵鞘から200匹のカマキリが一斉に孵化します。しかし、生存率は1%前後でしょう。ほとんどのカマキリは天敵などに襲われたり、環境の影響で生き残れません。昆虫たちは厳しい生存競争に勝ち抜くために無駄があるとだめなのです。そのため、昆虫達の「形」「色」「動き」には全て意味があるというお話をしました。子供達には、生き物を見て「可愛い・カッコいい・気持ち悪い~」ではなく、「なぜこんな姿なんだろう?」と疑問を持てるようになってほしいと思います。

④保護者の方へのメッセージ
昆虫離れが進んでいる子供たちに生きた昆虫を見せるととても喜んでくれます。子供たちは、やはり動くものが大好きなんだと痛感しています。では、離れていってしまっている原因はどこにあるのか?それは、自然破壊による昆虫の減少も影響しています。また、子供は親の言動をよく聞いています。昆虫を見て「気持ち悪い」と言えば子供たちも同じ感性になります。そういった意見でジャポニカ学習帳から昆虫のイラストが消えました。なので、参加された大人の方には、「昆虫の気持ち悪さにも意味があります!」と言いました。なぜなら、天敵に不快に思わせることで自分の命を繋ぐことができるからです。なので、気持ち悪いと切り捨てるのではなく、「なんでこんな不快な色なんだろう?これにはどんな意味があるのだろう?」と違う角度から生き物を見れるようになると、きっと子供たちの感性にも幅が広がると思います。詰込みの暗記に頼った勉強だけでなく、その豊かな感性が自然科学や勉強にも興味をもって取り組める第一歩だと思います。

⑤動く羽工作
最後に、ワークショップで「4種の動く羽工作」を実施しました。ただ、工作するのではなく、空を活動区域にしている生き物の仲間を考えてもらうために「チョウ(昆虫類)」「マガモ(鳥類)」「コウモリ(哺乳類)」「プテラノドン(恐竜)」を選んで作ってもらいました。完成するとみんな喜んで羽を動かして遊んでいました♪

※このように教育現場での補完的な内容で特別講演を実施しています。もし、ご興味のある方はご連絡下さい。ご相談随時受付中です。お問い合わせメールフォームまたはお電話でお問い合わせください

 

投稿者プロフィール

渡部宏
渡部宏
通称カマキリ先生。子供からシニアの方までが、昆虫や自然を通じて生活や教育に役立て、生きる力を身につけるきっかけを作れるようなセンターを目指していこうと思っております。