よく巷では、「カマキリは交尾の時にメスがオスを食べる」と言いますが、本当なのでしょうか?自然科学は疑ってかかることが大切です。教科書通りにはなかなかいかないものです。
そこで、昆虫教室にて、写真のように虫かごの外で交尾実験をしました。共食いが頻繁に起こる狭い虫かご内とは異なり、メスに発見されずに接近でき、逃げ場も確保されているため共食いは起きませんでした。
野外では、オスはメスの向いている方向や空腹度合いなどを良く確かめて見つからないように慎重に近づきます。オスは多数回交尾が可能で、より多くのメスに自身の種を拡散させたいので食べられたくないのです。
このように、虫かごの中の世界と野外の世界は、大きく異なります。
捕まえた生き物を観察することも大切ですが、生き物を野外で観察することはとても大切なことなんですよ。
昆虫を発見したらすぐに捕まえるのではなく、良く観察してみよう♪
実は、世界で一番研究されているカマキリの研究テーマは[オスの性的共食回避]です。カマキリ先生も、オスが風を利用して動く葉に擬態すことで、メスに見つからないように接近する性的共食い回避の研究をしていました。
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